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2024年5月4-5日 霊山巡礼/鳥海山・月山

連休後半どこか山に、なるべく人気のないところとあれこれ考えていたのだが、ともかく今年は雪のある所は限られそうだし単独だしということで、結局は真逆の人が一杯来そうな鳥海の祓川と月山という計画になった。お題目としては、いまだちゃんと山で使ったことがないBCクロカンで山に登る!

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前の夜に出発、矢島駅前の駐車場で車中泊し、夜明けとともに祓川に向かう。6時頃の到着だが、下のキャンプ場の駐車場も既に満車に近かった。予想はしていたが人が多い。朝食に丸亀のうどんを食べて準備する。

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キャンプ場の入り口から雪は続いていてスキーを履く。神社の上の最初の急斜面からステップソールではスリップしそうになるので極力傾斜の緩いところを選んでジグザグを切ることになる。かなりストック頼みの登りで腕力に負担がかかる。

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七ツ釜の小屋下の斜面はあきらめてスキーを背負いツボ足で行く。板自体が軽いので、背負うのはあまり苦にならない。

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避難小屋の上からは氷の薬師に向かってしばらく緩い登りが続く。この辺りならステップソールで登行可能。

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頂上への最後の急斜面はまた板を背負ってアイゼン装着。緩んだザラメ雪なのでツボ足でも登れるが、アイゼンの方が足元が安定して楽だ。とはいえ急斜面の直登はしんどい。下を振り返ると広い斜面のそこら中に登山者とスキーヤー・ボーダーの姿が蟻のように見える。

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七高山ピークのやや北側に出た。ピークを見ると火口壁側が切れ落ちオーバーハングしている。横から見る方がコワい。

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新山北面から千蛇谷方向の眺め。雪の少ないシーズンだったが、北面はまだまだ真っ白に見える。

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登っている時はやや風があったが、段々収まってきたようだ。せっかくの天気なので新山を往復する。七高山はまさにスキー場の賑わい、混雑ぶりだったが、新山の方はだいぶ静かだ。

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七高山に戻って、いよいよ問題の滑降。スキンを剥がす手間もなく、板を履けば準備OK、なのだが、、、
ちょうど同じ頃にドロップして行くテレマーカーの華麗なテレマークターンを眺めながら、自分は慎重にアルペンターンで下りて行く。幸い雪がだいぶん緩んでいるのでそれなりには滑れるが、ともかくここは転ばずに下りれればいい。急なところが終わって後ろを振り返り一息つくが、一息どころか盛大に息が切れる。普通の山スキーの3倍ぐらい疲れる感じだ。

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それでも緩斜面になってからは快調。息を切らしながらもここまで40分ほどで下りてきた。

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駐車場に戻ると入りきれない車の路駐の列が出来ていた。車のナンバーからも全国から人が集まっているのが伺われた。ともかくぎりぎりお昼前に行動終了。

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ちょうど昼時、矢島の町まで下りて、「大黒屋」で昼食。昔ながらの中華そば、口コミ通りうまかった。
矢島線沿線ののどかな風景を眺めながら本荘市内方向に走って7号へ。国道を南下すると、途中でババヘラ発見!思わず駐車場に入り1個購入。

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ここは仁賀保市のフェライト子ども科学館などがある場所。屋外の遊園地もあって子供連れで賑わっていた。さすがTDKの企業城下町という感じだ。背景にこの鳥海山の眺め。人口減少県といわれる秋田だが、子育てには素晴らしい環境なんじゃなかろうか。

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さらに日本海を眺めながら南下し、吹浦の西浜キャンプ場へ。GW中とあって、予約不要のこのキャンプ場でも入れるか不安だったが、無事受付完了。駐車場もほぼ満車だったが、サイトはまだスペースが空いていた。もっとも、鳥海で少し枝を拾って薪を準備してきたのだが、薪の持ち込みは禁止とのこと。炭でバーベキューはOKらしいので、近くのJAストアで買ってきてひっそりと炭火を眺めた。缶ビール2本とワンカップ2本ですぐに酔っ払い撃沈。まわりはテントで一杯だがみんなマナーがいいのか、静かな夜だった。

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翌朝、夜明けと共に起床。さっさと朝食、撤収を済ませて6時過ぎに月山へと移動開始。
吹浦からすぐに高速に乗ると、進行方向に月山が見えてくる。鳥海山と月山をハシゴなどまるで都会の登山者みたいだが、まあ霊山巡礼ということにしておこう。ちょうど月山西面は朝はまだ日陰だが、4月に登った尾根に先に日が当たって輝いている。月山のビアンコグラートだな、と独り言。

姥沢の駐車場には順調に8時前に到着したものの、こちらも予想通りの大賑わい。リフト乗り場に着いてみるとやはり長蛇の列が建物の一番奥まで折り返して外に続いている。ここでだいぶタイムロスとなった。

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リフト上駅からは牛首に向かってしっかりトラバス道が出来ているようなのでそれに乗る。昨日よりスタート時間が遅いせいか、雪が軟らかくステップソールの効きもいいようだ。スキンを貼っているよりも前に足を出す抵抗が少ないように感じて、なかなか快調。

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牛首からはまたスキーを背負ってアイゼン装着。最後は雪が切れて石段道の登りになる。

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初めて気付いたが、頂上台地の入り口にでかい句碑が立っている。「雲の峰いくつ崩れて月の山 桃青」とあり、今まで芭蕉の句だと思い込んでいたが違ったのだろうか、と疑問が残った。帰ってから調べると、芭蕉がその前に使っていた俳号が桃青ということだったが、奥の細道の頃には既に芭蕉を使っているらしいので、この句碑になぜ桃青と彫ったか、さらに疑問は深まるのであった。

月の山雲なき今日は雪の峰 原諾斎

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頂上の神社はこの前行ったので省略。手前から雪の上に出て休憩と滑る準備をするが、見たところこちら側を滑っている人は見当たらない。一人スキーの人が来たのでちょっとお話ししたが、登り返し組ではないようだった。
清川行人小屋の方角に見当を付けて滑り出す。最初は雪面のきれいな大斜面、傾斜も緩いのでテレマークで滑ってみると意外に良い調子だった。さすがオレ様。。。

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小屋が見えてくると、所々ブッシュ帯も出てきて、避けながらかつ傾斜の緩いところを選んで滑る。最後は尾根を少し歩いて小屋の前に出た。

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小屋のまわりには足跡がなかったが、一応中を覗いてみた。相変わらずきれいに整理されているようだった。さて、仕方ない、登り返すか。

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なるべく緩やかに登ろうと迂回コースを辿ると、先行数名分の登りトレース。しばらく登ると先行者の姿が見えた。大斜面も所々にヤブ地帯が出ている。過去にはあまり記憶がない。やはり雪は少ないのだろう。

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1850mまで登って、四ツ谷川の雪渓目指して藪漕ぎ。ちょうど同じところを2名パーティと相前後して雪渓に出た。

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この雪渓は急だしクラックが開いてたりなので、もちろんアルペンターン。安全第一。

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最後にゲレンデに戻って姥の斜面。全面コブが出来ていて、ここが二日間で一番難儀だった。ともかくここまで一度もコケずに滑れたから上出来。と思ったら駐車場の手前の狭いところで一回コケた。まあ、これはノーカウントにしておこう。

混雑を避けようと大井沢の湯ったり館へ。ところがこちらも朝日の登山客やらで結構混雑、あまり湯ったりも出来なかった。いや、GWではマシなほうだな。
BCクロカン山スキー、お天気に恵まれたこともあるが、ザラメ雪の春スキーならこれでいいなというのが今回の感想というか収穫。

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