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2023年12月24日 筋トレ・イブ/蔵王ライザスキー場

今シーズンも蔵王のリフト券は値上げ。いつも買っているシーズン10時間券は1万7千円だそうだ。あまり買うことはないが1日券は6500円(スマホ予約で6300円、シニアは5700円)。もっともニセコに比べればまだかわいい方かもしれない。グラン・ヒラフは7800円、モイワはなんと8800円になっている。これはまあいわゆるインバウンド価格、実質的には道民割もあって二重価格なのかもしれないが、それにしても物価上昇の波がじわじわと押し寄せているのを感じる。スキーもいよいよブルジョワジーの遊びに先祖返りだろうか。昨今の電気料金原油価格からすれば、価格転嫁止む無しなのかもしれないが、一方で小さなローカルスキー場では値上げせずに頑張っているところも多い。山形蔵王の隣のライザでもシニアは一日券3500円。昨年いくらだったかを記憶していないので、値上げしてないのか正確にはわからないが、上に上げたスキー場に比べると格安に思える。自由主義経済化では価格は需要と供給の法則によって決定されるのだろうが、こういうスキー場は大丈夫なのか逆に心配にもなってしまう。
と、市場経済の問題について考察を重ねた結果、今シーズン初のゲレンデスキーは蔵王ライザに向かうこととなった。

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およそ一年ぶりのライザだが、直近の降雪で道路は圧雪凍結路。久しぶりの雪道も緊張で長く感じる。
ゲレンデのスキーセンターでシニア券を購入するが、年齢証明の提示も求められず、歳相応に見えるんだなと内心少し落胆する。

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エランの山板を履いてゲレンデに出る。コースの両脇は未圧雪の踏み残しがまだ残っている。コースにカメラを向けても人が写り込まないぐらいの空き具合だ。

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クワッドを最初の1本、1本目からなかなか脚の筋肉に応える。この時期のスキーは筋トレのようなもの、とは思っているのだが、それにしても今年は夏場に動く量が少なかったか。ペアリフトと乗り継いでリフト2本分のロングラン・ノンストップトレーニング。

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ゲレンデトップから刈田岳に向かうルートもいまだ盛大に笹ヤブが露出している。今日は登山パーティーも少ないようだ。

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天気は高曇りながら視界良好。対岸の飯豊朝日の山並みが輝いている。段々空も明るくなってきて熊野岳も姿を現した。
一時間半滑って一旦駐車場に戻る。

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ここで板を履き替える。今年BCクロカンのスキーを新調したので初下ろしである。
これは尾花沢の「富士スポーツ」で購入。クロカン専門店というだけあって、店内には各種クロカンスキーがずらりと並ぶのは圧巻だった。BCクロカンのスキーも他では見たこともない品揃え。お店イチオシのフィッシャーのステップソールを購入。今風にちゃんとサイドカーブも付いてるしアルティプルムよりも軽量なのは驚いた。

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ゲレンデに戻ってリフトに乗ってると、下を滑ってる人のヘルメットやフォームにどうも見覚えがある。「ライザで滑ってないですか?」とケータイでメッセージを入れると「いるよ」と返信が来て、電話もかかってきた。やはりY野さんだった。
休憩所でしばし雑談。Y野さんも今日初滑りだが雪の状況とエコノミカルな条件からやはりライザに来たとのこと。どうも考えることは似たり寄ったりのようである。
さて新しい板の滑り心地だが、なかなかに滑りやすい。最初は恐るおそるの自衛隊スキー、ヒールフリーのアルペンターンだが結構調子いいので、止めたはずのテレマークターンもやってみる。これも咋シーズンまでのアルティプルムとは雲泥の差だ。結局道具か、と忸怩たる思いもないわけではないが。。。
とはいえ、こちらも筋トレ状態には変わりない。アルペンとはまた疲れる筋肉が別のようではあるが。
12時で撤収。半郷の茜家で中華食った後、不二家でイチゴのショートケーキを買って実家に寄り来年90歳の母と食う。結構なイブだった。メリー・クリスマス。
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2023年12月19日 Weekday 電線道/月山・姥ヶ岳

大荒れ天気の週末の後、火曜日にO野くんが月山に行くという。この前まで学生会員だった彼もいまや立派な社会人、それも堅い勤め人のはずだが。同行に手を挙げたのはO竹さん。先日の交通事故の怪我で全治二週間という話だったはずだが、一週間後には刈田に山スキーに行っていた。聞けばまだ痛みが残り通院や治療院通いを続けているということだったが、いやはや。それでまあ、週末の山行を中止にしてくすぶり気味だった僕も乗っかりで参加。僕も一応勤め人には違いないが、有給休暇は労働者の権利である。
平日なので誰もいないかと思いきや、いつもの駐車地点には先行のクルマが2台。1台は会津ナンバー、もう1台は野田ナンバー。いや遠くからご苦労様です。おかげで全行程ラッセルと思っていたらトレースあり。

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先月とは違い電線道にもどうやら雪が付き歩けそうだ。しかし上の方でかえってヤブが多くなり直登できず。車道に戻っても雪止め柵などが完全に露出していて、12月半ば過ぎの雪の量では全くない。

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この日は冬型が崩れ、上空の雲で日差しはないものの全くの無風状態。休憩するとそれなりに冷えてはくるが、風がないのは楽チンだ。
リフト下の登りにかかり、前回同様若いO野くんはどんどん先に遠くなる。こちらは親子の年齢なのでもう追いかける気もない。せめてO竹さんには付いて行きたいと頑張るが正直必死である。親子とは言わないが一回り以上向こうが年上なのだが、一体どうなっているのか、しかも怪我上がりのはずなのに。。先月よりはいくらか楽になった気がするのが心の慰めか。通勤の地下鉄も階段を登るようにした効果があったかどうか。
途中で単独の人とすれ違う。「野田」の人だったが、もう2本目を滑ろうとしているところだった。トレース助かりました。

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リフトの上駅手前からガスの中となり、本日はここまで。無風なので滑降準備も余裕が持てる。
では滑りますか。O竹さんもO野くんも先頭を譲り合い、珍しく僕が先頭、露払い。

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さっきの単独の人のトラック以外は無傷のリフト下斜面。パフパフとは行かないがしっとりパウダー。平日に来た甲斐があったというもの。

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何人か下から登ってきた人とすれ違いリフト下斜面終了。

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姥沢民宿街を推進滑降で抜けて電線道へ。ご覧のようなヤブスキーに突入。

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快適とは言い難いが、滑ってみるとこれはこれで楽しい。

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登り3時間、下り1時間弱。駐車場には2台ほど車が増えていた。平日月山、楽しませて頂きました。
なかなか本格的シーズンインと行かないこの冬。今週の「最強寒波」に期待だが。。
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2023年11月26日 寄る年波の/月山姥ヶ岳

こちらはタイヤ交換もまだだというのに、O竹さんは既に2回も月山行・初すべりを済ませたらしい。
週末の寒波でいよいよ月山の雪も本格的に仕上がるかと思われ、いやタイヤがまだだったと仲間を募ったらO野くんが応じてくれた。ぼちぼちと人が集まり最終的には5人での月山行となった。前日の土曜日は強烈冬型の荒れ模様、家でのろのろと道具探し、道具の準備。古いブーツで行こうと思ったらソールがいよいよ末期的な様相を示していたので、(比較的)新しい方のブーツに合わせてエシックのビンディングを調整。一応万能ワックスも塗った。

日曜の朝8時、志津の冬期通行止めゲート前には既に長い路駐の車列が出来ていた。最後尾に駐車して歩き始める。
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一応雪はあるものの、踏めばアスファルトが見えるほどの薄さだ。姥沢への分岐を過ぎてスキー歩行に切り替えるが、ストックの石突きが路面にあたる。

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電線道はいまだ笹ヤブぼうぼうで、ジグザグの車道を忠実に歩くしかない。今日はO竹さんがいないこともあって自分が最年長。先頭は20代のO野くんと40代のT中さん、元気一杯でついて行くのがきつい。

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時折陽も射すお天気で、白い稜線が見えると気分はいいのだが、、
姥沢のトイレ前で休憩していると後続のパーティがやって来た。おなじみの西川山岳会の人たち。今日は道具の点検とか言われているがどうだか。

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リフト下の登りにかかるといよいよ先頭のO野くんのペースに拍車がかかり、概ね年齢順に列がばらけてくる。前を追うのは完全に諦めマイペースを決め込むが、後ろから西川の人たちが軽々と追い越して行った。いや、俺より年上でしょう、知らんけど。。。

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リフト上駅で風を避けながら休憩。このあたりからは陽射しがなくなり、休んでいると冷えてくる。姥ヶ岳への斜面は大賑わいだが、まだ雪不足でブッシュに仕切られている上に所々雪が硬そうだ。西川の方々は今日はここまでらしい。

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姥を目指して肩から東斜面に回り込むが、やはりガリ雪が出てきたのを見て戦意喪失、さっさとスキンを剥がす。O野くんはさっさと山頂に登って行き、他のメンバーもみんな頂上へ。東斜面もヤブが線状に露出しているので、奥側まで疲れるトラバースをしてから滑り込む。雪は悪くなかったが、ふくらはぎがつりそうで恐るおそるの初滑りとなった。
斜面の底でカップラーメンをすすりながら4人を待っていると、近くで休んでいた人から「YMCAですか?」と声をかけられた。良く見たらH野さんだった。やはり狭い世界のようだ。それにしてもH野さん、元気に2本目を登り返して行った。

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4人が山頂から下りてきて、一旦リフト上の肩まで登り返し。「もう一本!」と言う人がいなかったので、まあ雪はそれなりだったのだろう。

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リフト下は既に大勢下りた後なので、だいぶ踏み固められた雪。ただあまり荒れてもいない適度な踏まれ具合で、この時期としては相当滑りやすいコンディション。みんな喜喜としてかっとんで行くのを見て自分も恐るおそる後に続く。登りの苦労に比べるとまずまず破綻せずに滑れてほっとする。

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車道スキーになってからは太もも筋トレみたいになるが、徐々にシャーベット状で滑らなくなり、最後は雪が切れた。まあ初滑り、こんなもんだろう。リニューアルした水沢温泉銘水館の風呂に浸かって帰った。寄る年波と年齢のせいにばかりせず、少しは年に抗う気力がないとと思わされたシーズンイン。

帰り道、O竹さんの家に寄る。実はこの日も一緒に行くはずだったのだが、前々日に自転車ライド中クルマとぶつかり負傷断念だった。骨折はなかったということで不幸中の幸いながら、相当痛みがあるようだった。全治2週間ということらしいが、一週間したら月山に行けないかと考えてるぐらいだから、まあ大丈夫でしょう。いやいや、どうぞお大事に。


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2023年6月18日 雨鳥海

梅雨の晴れ間を狙って最後っ屁よろしく今シーズンのラストスキー、と思ったのだが、、

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O竹さんと鳥海、祓川の駐車場に着いてみると完全ガスの中、霧雨、風も強めという天気。この天気で駐車場も閑散としている。それでも3時間以上のドライブでせっかく来たんだし、板をザックにくくり付けて歩き出した。

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湿原を横断し、神社の所からすぐに最初の雪が出てきた。今年は雪解けが早い印象だったが、意外に雪が多いと感じる。
途中ガスが切れて薄日が射したりしてちょっと期待したものの、、

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七ツ釜の小屋の分岐、康ケルンまで来るとまたガスが濃くなった。携帯を見るとこの後雷雨が来るとの予報。あっさり諦めて下りにかかる。

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雪はもちろんスプーンカットのザラメ雪。滑り云々というよりただ下りるのみ。こういう雪だと如実にクセが出て、自分はターン始動でどうもシュテムに開く。実用スキーとしては別にいいのだが、何となく気にはなる。
O竹さんも滑りに納得行かないようだった。

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途中でまたスキーを担ぐ。欲をかいて夏道を外れて横の雪渓に入ると、すぐに雪が切れる。素直に引き返すのが正解なのだが、ヤブをショートカットと思ったら大変な大藪漕ぎになった。おかげで妙な充実感に。
駐車場に戻ると土砂降りになり全身グッショリ。猿倉の鳥海荘で入浴後の帰り道も、山形県内は雨雲が付いてくるようなドライブ。関山街道はサクランボ渋滞のおまけ付きで、雨に祟られたシーズンラストだった。
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2023年5月5日 こどものスキー/月山姥ヶ岳

M手さんたち登高会の先輩方が昨年に続いて、連休の東北ツアーとのこと。鳥海から月山に転戦でこどもの日に実家から日帰りで合流。
前日に湯殿山に行ったA部さん情報だと、姥沢が満車で志津からシャトルバスになったという話だったが、志津到着時点ではまだ大丈夫で姥沢まで車で上がる。駐車協力金1000円也。
昨年10月のOB会以来の再会。Y崎さんはスキーはせずに、この後仙台まで牛タン食いに行くと。
M手さん、U井さん、S本さんとお友達のT本さん。5人でリフトで上がる。

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スキンを貼って姥の山頂へ。

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さすがに連休で山頂も大賑わい。本日のコースは、、人のいない所ということで、装束場から石跳川へ。山頂から裏側の斜面を覗くと雪の繋がってるところはなさそうだが。。

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細い踏み跡を辿って一段下の残雪へ。

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一旦雪が切れるが、わずかなヤブを突破して雪の斜面に出られた。

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ようやく大斜面のスキーとなる。入口が切れてるのでこちら側に下りてくる人は少ないようだ。スキー場の混雑とは別世界の静けさとなった。

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快適なザラメ雪の感触を楽しむ。

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装束場のコルでまったりした後、石跳川の谷へ入る。谷筋は雪面の縦溝が増えてくる。
湯殿山は尾根筋はすっかり雪が消えてるが、斜面のクラックはまだ少なく、シュートにトラックが刻まれている。
姥の方のシュートもかなり雪が細くなっているが、まだ大斜面から繋がっているようだった。

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ブナの木立が出てきて大休止。
大学時代を仙台で過ごし今は各地で暮らす先輩達にも、東北の山は格別のようだ。御所望通りの静かな山を味わえて良かった。

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最後は石跳川の流れも口を開けているが、ビジターセンターまでほぼ滑って下りられた。
ビジターセンターはまたちょっとした観光地になっていて、犬を遊ばせている人やら雪遊びの子供連れなどで賑わっている。これも「コロナ明け」の光景か。

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もしかしたら迎えに来てもらえるかと、Y崎さんに電話すると、まだ太助の行列に並んでるところだと。。。M手さんと二人で定期バスで車回収に向かう。シャトルバスは帰りのピストン輸送かバンバン通り過ぎて行くが乗せてくれないようだ。このお天気、新緑の山でバス待ちもそれほど苦にはならないが。

車を回収した後、先輩方は志津の今日の宿へ。
還暦過ぎても「バッカントリー」を楽しむ先輩達、心はまだまだ「こども」いやヤングなのである。M手さん来年もまた一緒に滑りましょう!
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2023年4月29日 昭和のスキー/月山

昨年から思い立って「ツール・ド・月山」、月山一周行に挑んでいる。
ツール・ド・月山と言ってもツール・ド・モンブランにあやかって勝手に言ってるだけだが、モンブランの周りを一周するトレッキングコースよろしく、月山の周囲をぐるりと一回りしてみようと言うわけだ。ともかく地図を眺めて良さそうなところに線を引いてみて、少しずつ歩いている。昨年の秋に羽黒山から歩き始め、六十里越古道に入って雪の降る前に志津まで来た。この先のルートはというと、姥沢から清川行人小屋、念仏ヶ原を経由して肘折に抜けるのだが、行人小屋から千本松山の尾根は図上路が書いてないので、雪のある時期を狙っていた。というわけで行人小屋一泊で志津から肘折のスキー・ツアーを計画し賛同者も数人集まってくれたのだが、GW最初の週末は雨予報で結局中止になった。中止は決めたがどうも雨は日曜だけらしく、せっかくだからと、行人小屋へのルートだけでも見に行こうと言う事になった。

志津の駐車場に車を停めて、西川町民バスの第一便(デマンド便で要予約)に乗って姥沢。計画その他T本さんに下駄を預けてバスの予約もやってもらったので楽チンである。元の計画が水平移動の多いルートでBCクロカンを考えていたので、そのままBCクロカン装備で来ている。

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リフト降り場から四ツ谷川源流に向かってトラバース。谷の底からスキンを貼って対岸の雪渓を登る。行人小屋からの帰りによく滑って来るところだが、T本さんもA部Kさんも初めてだそうだ。

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労力的には山頂に普通に登るのと大差ないのかもしれないが、あえて山頂を外すのがツール・ド・月山たる所以である。実は行人小屋へはかつて「横道」というトラバス道があったはずで、高校生の時に実際に歩いてもいるのだが、今はまったく廃道となっているであろう。と思いながら歩いていると、斜面にどうも路形と思われるものが見える。行ってみればヤブに覆われているのかもしれないが、歴史の痕跡は意外に消えないようだ。

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天気の崩れは先のようで、背後に朝日連峰の眺めが広がる。

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残雪を登り切り、雪の消えた斜面を少し歩いて大雪城に接続できるのを確認して引き返す。大雪城を見て安心して見逃してしまったが、A部Kさんによると、その先の千本松山の尾根はすっかり雪が消えていたとのこと。残雪期なら歩けるはずという見込みは再考を要するようだ。

スキンを剥がして登って来た雪渓を滑り戻るのだが、準備している時にスキー板を流しそうになりギリギリスライディングで追いついたりという一コマもあり。
我がBCクロカン、登りは足元の軽さでなかなか快調だったが、問題はこれから。行きはヨイヨイ下りはコワイのである。
滑り始めに早速一回コけた。
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それに引き換えT本さんはバッチリテレマークターンで快調。

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A部Kさんはさすがの華麗な滑り。
ゲレンデに登り返して姥の大斜面を横切り、斜面の西端は雪面がきれいで意外に滑りやすい。
段々調子が出てきたと思ってきたら、石跳側に降りる急斜面で転けて滑落。すぐ下のブッシュにぶつかって止まったのはいいが太腿をしこたま打撲し、しばし痺れて呼吸までおかしくなった。
捻挫骨折はなさそうなので後は安全運転で下るだけ。頼れるものはプルークボーゲン、今日は完全に昭和のスキーである。

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ネーチャーセンターよりやや上で車道に出た。「O竹駐車場」のちょっと上の地点。

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後は20分ほど空身で車道を歩いて志津の駐車場まで車を取りに行く。地蔵沼もすっかり春の景色、このあたりは残雪が消えるのももうすぐかもしれない。

打撲した所は帰って湿布を貼ったがまだちょっと痛い。油断大敵怪我一生なのである。。

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2023年4月9日 桜隠し/蔵王温泉スキー場

旧暦三月の桜が咲く頃に降る雪を「桜隠し」と言い俳句の季語にもなっているのだそうだ。
前日の土曜日は荒れた天気で、八方のスキー場など天気の急変でゴンドラが停止しスキー客をバスで下ろしたというニュースをやっていた。山形は日曜の朝、あたりが白くなっていた。
残雪春スキーでBCクロカンの練習でもするかと思っていたのだが、HAVOCを積んで出動する。

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ミクロン前の桜がまさに桜隠しとなっていた。沿道は桜のみならず、レンギョウやらボケやら花盛りなのだが、季節外れの雪に覆われている。

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もうこの季節に蔵王に滑りに来る人もそうはいないだろうとたかを括っていたら、中央ロープウェイは行列だった。忘れ物して戻ったりして、3本目に乗車。
定点観測は冬に逆戻り。

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積もってるところに板を置くとちょうど板の幅ぐらい沈む。10センチは行ってるようだ。

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中央ゲレンデは律儀に圧雪してあり、鳥兜の斜面は半分残してあったが既にズタズタだった。それでも望外のパウダースノー。
見返りリフトも動いてるので、高鳥を一本行ってみる。下地が気になり恐る恐るだが、無事スカイケーブルまで滑れた。温泉のカベも一部ブッシュは出てるもののしっかりパウダーだった。

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一本で引き上げて中央に戻る。今日も変わりやすい天気で吹雪っぽくなったりしたが、段々晴れてきた。

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帰り際には三宝荒神がすっかり見えてきた。
ちょうどリフト券を消化して引き上げる。今シーズンの蔵王はこれで終了だな。パウダーに始まりパウダーに終わる、良いシーズンだった。
4月の太陽、帰る時には桜の雪はすっかり解けていた。

  蔵王堂 桜隠しを滑りけり     原諾斎


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2023年4月2日 有朋自遠方来/葉山

月山から葉山への縦走。
確かに山続きではあるものの、それぞれが独立峰であるこの二山を結ぶ山行など僕は考えたこともない。だが、O竹さんはずっと考えていたのだそうだ。考えていて未だ果たせなかったルートをO竹さんはY随一の(そして今や唯一だが・・)の若手会員O野君に託し、自身は一泊二日の送りサポートと迎えサポートを買って出た。
その二日目の迎えサポートにくっ付いて、4人パーティで葉山を目指した。

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ここ数年来この時期の葉山・畑コースはなかなかの人気コースになっているらしく、葉山市民荘の駐車場もすぐに満車になるそうだ。それを見越して手前のわらび園の分岐から歩き出す。
前日に続いてお天気はピーカン。おかげで朝はかなり放射冷却の冷え込みだったが、すぐに汗ばむ感じになる。尾根に上がると朝日連峰と月山の展望が広がる。

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畑のキャンプ場からのコースと合流する鞍部を過ぎると、雑木林風の樹林がようやくブナ林に変わる。何年か前にこの尾根上も滑ったのだが、その時の印象よりも樹林が混んでいるように感じる。

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火口壁を囲む馬蹄形の稜線に乗ると、徐々に鳥海山が姿を現した。
月山から縦走中のO野君とトランシーバーで交信を試みるが取れず。向こうはまだ葉山稜線にたどり着いていないか。そのまま頂上に向かって稜線のアップダウンを進む。

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小僧森の急登は板を背負ってツボ足で登る。小僧森でまたスキーを履いて大僧森に向かうが、氷河のセラックみたいな立派な雪庇が威圧的だ。

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大僧森からの葉山火口壁の眺めも圧倒的だ。
携帯が繋がり、O野君は葉山山頂で待つとのこと。
大僧森の先で雪が細くなり、鞍部にスキーデポしてツボ足で行く。

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いた!
後ろに見える月山から長途縦走してきたO野君と再会。
銅山川を渡ってから十部一峠までが、デブリや崩壊で苦労しやや時間がかかったそうだが、見たところまだまだ元気。

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焚き付けた人と焚き付けられた人。
代理戦争ならぬ代理登山。今風に言えばリモート登山か。
あるいはこうやって「やまびと」の魂は引き継がれるのか。

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大僧森に戻るとN川山岳会の大パーティともう1パーティが滑降準備中だった。この日、登山者含めてかなりの人数が入山していたが、スキーのパーティはもれなくこの大僧森沢を下りていたようだ。
T本さんがテレマークで果敢に急斜面を降りて行き、O野君も縦走の荷物を背負っても難なく滑ってくる。前日の月山は山頂から雪がガリガリで滑降はあまり楽しめなかったそうで、ここが唯一のお楽しみ斜面になった。

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大僧森沢を滑るのは初めてだが、源頭部はなかなかの大斜面。大勢が滑った後だが、それでも十分楽しめた。
沢底に降りると幅が狭くなり、両岸の急斜面を斜滑降でからんで進む。

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畑コースの鞍部に向かって高差100メートルほど登り返しになる。O野君のザックがでかい。

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最後は植林地の林間滑降から林道に出てゴール。O野君の月山―葉山縦走も二日間の快晴に恵まれて無事完遂となった。

絶好の天気の下、思いがけず何十年振りかで葉山の山頂も踏むことが出来、大僧森沢も滑って、サポート隊も充実の山行だった。(おかげで結構疲れた。一緒に縦走しようというO野君のお誘いはお断りしてやはり正解だった。)
麓は春爛漫、各地一週間以上早い桜の開花、何かと気ぜわしい今年の春だ。
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2023年3月21日 お中日/蔵王温泉スキー場

一昨日はまだだいぶ雲が残っていたが、翌20日はピーカン。彼岸の中日の21日も少し雲があるもののほぼ快晴。

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朝食にボタ餅を食ってすぐに墓参りに行く。高台にある墓地からは月山・葉山がきれいに見えた。

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墓参りもそこそこに蔵王へ。黒姫からパラダイスを目指す。まずはユートピア。地蔵岳の山頂部が枯木の山になっているのがありありと見える。あるラインから下は葉が付いていてくっきり分かれている。

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連絡コースから菖蒲沼へ。ばっちり整備されているが、滑っている人はまだほとんどいない。3月も末となるとこの天気でもスキーヤーはだいぶ少なくなっているようだ。

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パラダイスのリフトトップから再び大展望。朝日連峰。

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こちらは飯豊連峰。
朝の9時台はまだ雪が硬く、パラダイスのカベは快適なカービングが楽しめた。この季節に滑っている人はよほどのスキー好きか上級者ばかりのようだ。最後は樹氷原コースクラウチングで1時間目終了。

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一旦クルマに戻ってBCクロカンに履き替える。ユートピアでのんびり練習と思ったら2回コケた。
せっかくの天気なので、BCクロカンで初の地蔵山頂へ。地蔵さんにお参りの後、ザンゲ坂を下る。10時台はすでに雪が緩み、ザンゲはシャーベットがグラニュー糖みたいになって足を取られそうだったがなんとか持ち堪えた。すっかりシャバ雪となった黒姫ゲレンデを滑って本日終了。春の雪、2時間とは思えないぐらい脚に堪えた。
今日はまだ大森まで滑れたようだが、季節は急ぎ足で進んでいる。ゲレンデの時間もあとわずかと感じる彼岸中日だった。
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2023年3月19日 裏の顔/湯殿山

湯殿山の地図を眺めると、山頂を中心にして尾根がきれいにX字状に出ていることがわかる。北東尾根は装束場から姥ヶ岳、月山本峰に続く。北西尾根は仙人岳、南西尾根は朝日連峰に繋がる郡境尾根、南東は志津方向に下るおなじみの尾根だ。それぞれの尾根に挟まれた斜面が四面の壁となっている。ブス沼に下りる南面、石跳川右岸の東面は見慣れた斜面。一番急峻な北面は、以前湯殿山奥の院に行った時に覗いたことがある。西面だけはあまり見たことがない、言わば裏の顔であった。(霊山湯殿山に裏の顔などというと罰が当たりそうだが。。)
昨秋六十里越の古道を歩き、この道の側面を垣間見ることが出来た。あらためて地図を確認すると、仙人岳から派生する小リッジが屏風のように立っていて、湯殿山の西面を隠している。そのリッジと湯殿山に挟まれた所には細長い凹状地が連なり、内院を形成している。このあたりを探索し、あわよくば未知の西面を滑降しようと計画した。

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湯殿山有料道路の入口、除雪終点には既に5台ほど先客だが、どこに入ったものか。前日の雪は日本海側はかえって少なかったようで、ザラメ雪の上をうっすら覆う程度、雪崩の心配はそれほどなさそうだ。
ブナ林の中を六十里越古道に平行して登り、屏風リッジの南側を迂回して内院に入って行くと、湯殿山の西面が見えてきた。予想よりかなり急傾斜、稜線直下はやはり風上斜面とあって雪付きが悪い。

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本日付き合ってくれたメンバーは新入会のA部Kさん、O安さん、T本さん。比較的新しい会員の人たちで新鮮だ。
西面に向かって登って行くと、新雪がとばされて凍ったザラメの斜面になってくる。新雪が付いているところを選んで登るが、樹林が切れてこの上はもうガチガチ斜面とみて、ここまでとする。

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多少引っかかり気味だが、昨日の新雪のおかげでそれなりに楽しく滑降。
T本さんのテレマークが決まっている。

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切り開き状の斜面があり、凹状地まで降りてくる。

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時間は早いので、途中からまたスキンを貼り直して大岫峠に向かって登り返す。ほぼ六十里越の道通りで、峠に近づくとスノーシューのトレースが出てきた。

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大岫峠に到着。大雪原の向こうに大展望。向こうは赤見堂だな。

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湯殿山方向。稜線上をもうちょっと先まで行ってみる。山頂や山のあちこちに人の姿が見える。と思ったら、スノーモビルの集団も走り回っていた。

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丘のようなところまで。この先の稜線は細くなって雪割れしている。

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尾根状を戻ってもつまらなそうなので、ブス沼側の斜面にちょっと降りて回り込むことにする。
雪庇とクレバスを避けて一段下の台地に降りたが、短いながら結構な急斜面だった。

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帰りはほぼ六十里越道沿いに降りる。ところどころ雪穴に注意だが、新雪のおかげでなかなか楽しい林間滑降だった。先客のクルマはまだ全部残っていたが、みんな一体どこに入ったんだろう。
水沢温泉が工事中なので、大井沢の湯ったり館まで行って入浴。あとは高速でストレート、明るいうちに帰ってきた。運転のO安さんありがとうございました。
湯殿山の裏の顔、雪がゆるめば滑れるだろうか。雪解けは早そうだが。。

夜は来仙した旧会員のM村君を囲んで飲み会。山行疲れで寝つぶれそうだったが、酒を飲んだら元気になり大丈夫だった。M村君はこの日栗駒に行ったが、雪が重く大変だったそうだ。
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